浄土真宗本願寺派 瀧上山 善立寺

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住職の法話

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『愛』のバレンタインデー

もうすぐバレンタインデーです。特に男子学生などは、好きな人にチョコをもらえるのか気になる日です。愛の形を受け取った人は、幸せの一日となりますが、もらえなくて落ち込む人もいることでしょう。結構残酷な日でもあります。私も学生時代に経験があります。せめて義理チョコでもあれば、世の男性は救われるのですが。こんなやっかいな日を誰が作ったのでしょうか。

仏教語で「愛」は、「渇き」です。喉が渇いたときに水を欲しがるような激しい欲望です。仏教語辞典には、『愛が深ければ深いほど、憎しみの可能性も大きくなる。愛が本質的に自己を愛することを中心としているからである』と書かれています。そして、愛は状況や自分の都合、相手の都合によっても変わります。

ところで、仏教では「愛」に変わる言葉として、「慈悲」という言葉を大切にしています。慈悲の「慈」は、与楽の意で父の愛、「悲」は、抜苦で母の愛に喩えられますが、凡夫が慈悲の心をおこすことはできません。慈悲は仏菩薩が苦悩する私たちを救わずにはおれない心をいいます。 幼い頃に両親を失った親鸞聖人でありますが、ご和讃に『大慈救世聖徳王父のごとくにおわします大慈救世観世音母のごとくにおわします』と讃えられています。人間には、変わることのない不変の愛が必要です。仏教でいう慈悲です。

凡夫が娑婆で生きているのですから、チョコがほしいのも当然です。しかし、反対にチョコをもらって、愛のしがらみに悩む人もいるでしょう。どちらも色々あります。若いときはそれも青春です。そして、何より、私たちは、阿弥陀さまのお慈悲に包まれているのです。ナマンダブ。

(住職 松岡文昭)